LaTeX でフォントの埋め込み2011年1月15日 | |
はじめにLaTeX で PDF を作る際の和文フォントの埋め込みについてのメモ。 環境Windows 7 64 bit, 奥村晴彦 『改訂第 5 版 LaTeX2ε 美文書作成入門』 技術評論社 (2010) の環境。 PDF の作成PDF は以下のコマンドで作る。 $ platex sample.tex $ platex sample.tex $ dvipdfmx sample.tex PDF に埋め込まれているフォントを調べるPDF に埋め込まれているフォントを知りたければ、Adobe Reader で PDF ファイルを開き、メニューの [ファイル]-[プロパティ] の "フォント" タブを見ればよい。 フォントの設定フォントの設定は "C:\w32tex\share\texmf\fonts\map\dvipdfmx\base\cid-x.map" に書かれている。 rml H Ryumin-Light gbm H GothicBBB-Medium rmlv V Ryumin-Light gbmv V GothicBBB-Medium この設定は代表的なフォントを使うように指示しているだけで、フォントは埋め込まず、実際にどのフォントが使われるかは PDF ビューアの設定による。 ただし、今回の環境では "C:\w32tex\share\texmf-local\fonts\map\dvipdfmx\cid-x.map" にも同様の設定があり、こちらが優先されている。 rml H ipaexm.ttf gbm H ipaexg.ttf rmlv V ipaexm.ttf gbmv V ipaexg.ttf こちらでは IPA フォント ("C:\w32tex\share\texmf-local\fonts\truetype\IPAexfont00102" にある) が指定されている。この設定により PDF に IPA フォントが埋め込まれる。 フォントの埋め込み上記の設定を変えれば好みのフォントを埋め込むことができる。あるいは、その場限りの設定であれば、dvipdfmx 実行時に設定ファイルを指定することもできる。たとえば みかちゃんフォント を使う場合の手順を以下に示す。 フォント (ここでは "みかちゃん.ttf" と "みかちゃん-PB.ttf") を作業フォルダに置く。つぎのような内容の設定ファイル "mika.map" を作る。 mika.map rml H みかちゃん.ttf gbm H みかちゃん-PB.ttf rmlv V みかちゃん.ttf gbmv V みかちゃん-PB.ttf mika.map を指定して PDF を作成。 $ platex sample.tex $ platex sample.tex $ dvipdfmx -f mika sample.tex フォントを埋め込まない標準の設定がフォントを埋め込むようになっていて、一時的にフォントを埋め込みたくない場合は、つぎのようにする。 以下の内容の "nofont.map" を作る。 rml H Ryumin-Light gbm H GothicBBB-Medium rmlv V Ryumin-Light gbmv V GothicBBB-Medium nofont.map を指定して PDF を作成。 $ platex sample.tex $ platex sample.tex $ dvipdfmx -f nofont sample.tex | |
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